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X-E2が好きなおっさんのブログ

休憩タイム

午後3時。訪問を予定していたお客さんと連絡がとれず、日比谷公園で缶コーヒーを買い、ベンチに座ってしばし休憩。

空は快晴。すでに陽は傾きかけ、高層ビルの間から差し込む12月の柔らかい光が辺りをオレンジ色に染め、噴水は光に反射しまばゆいばかりの輝きを見せる。木漏れ日で子供が鳩を追いかけ回し、木陰では恋人達が囁き合い、子連れの母親達は座談会で盛り上がる。老夫婦がゆっくりと噴水の周りを散歩し、ツタンカーメン王の宝のように黄金色に光ったイチョウの木の下では親子が記念撮影をしている。ベンチの下では猫がひまをもてあまし、他の何人かのサラリーマンもベンチに座ってたばこをふかしたりどこかへ電話をかけたりしている。

まるでこの公園の中だけ時が止まり、いまのこの状態が永遠に続くようなそんな感じがした。それくらい穏やかな空気だった。

しかしこのとき、ふと頭に浮かんだのは「不安」という二文字だった。

「不安」とう言葉が最も似合わない光景を見て感じた不安。あのとき、僕の頭の中、心の中はいったいどうなっていたんだろう?