―この世には殺す人間と殺される人間がいる。自分は前者だ。そう自覚する少年「僕」。殺人鬼の足跡を辿り、その心に想像を巡らせる
いやいや、面白かった。猟奇殺人をテーマにしたそのストーリーもさることながら、感情の起伏というものが一切無い独特の文体に、最初慣れないうちは心臓を直接針で突かれているような痛い刺激を受けた。それが次第に快感になってくるあの感じ。いいねぇ。ミステリー要素もあり、先を読もうとするのだがことごとく裏切られ、その度にチクショウと思いつつ何故か顔がほころんでしまう(どうやら作者の乙一さんはその要素をかなり意識して書かれたらしい)。久々に鼻息の荒くなる一冊でした。
ひとつ不思議なのは、ものすごく楽しめて
- 作者: 乙一
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